観てきました。
2004.12.28 Tuesday
印象としては、とっても綺麗な映画でした。
最高級のインテリアみたいな映画。
おしゃれなバーやラウンジで、ひっそりと流れてるような、そんな雰囲気でした。
ただ、目の前に流れる映像と音楽に浸りながら見るのがちょうどいいかな、と。
時間は、ゆったりと流れて、大きな波もなく。
ただ綺麗に揺蕩っていくような印象を受けました。
話的には、あまりにも詩史と透の恋愛がセレブすぎて。
綺麗なうえに、セレブなもんだから、有り得ないっす!わかんねーっす!!と、もうその非現実的な光景を眺めることしかできませんでした。
いやホントに。
すんげー、セレブだよ、マジで。
波風たたずに、泥沼のずるい部分とか汚れてる場面が全くなく。
ただ綺麗な人たちが綺麗な恋愛を静かに過ごしている感じ。
人間っぽさがないっていうのかな。
執着心とか若々しさとか、そういう「生」っぽいのがなかった。
そのかわり、どこまでも透明で穏やかな感情が底辺に漂っていて。
ただ、残念なのが。
そこまで完璧に綺麗に、作り物めいた恋愛を描いてるんだから、最後まで綺麗にしてほしかった気がする。
中盤まで、詩史はあたかも「おもちゃ」のように透と接してるんだけど。
(いや、ほらほら騙されてるよ、透〜。って思う場面があるんだけど)
いつの間にか、最後は透を追いかけて行っちゃうのね。
店も手放して、離婚して、なにもかもをうっちゃって、透がいるパリに行っちゃうの。
まあ、そんなに詩史が透にハマってるようには思えなかったんだけど(苦笑)
それでも、とりあえず、流れるようにいって。
ただなー、個人的にあれ?と思ったのが。
最後の、透が詩史を追いかけて橋のところでふたりが再会するんだけど。
急いで、バタバタと足音を立てて、「詩史さん!」と呼ぶ透も、「待って!
」って、振り返って叫ぶ詩史も、なんかそこだけいきなり、普通なの。
今まで、音を立てないようにひっそりと描いてきた恋が、いきなりそこで、急に普通になっちゃうというか。
綺麗じゃないのね。
そこだけ浮いたシーンに見えて、ちょっといやんでした。
完璧に綺麗に最後まで描いてほしかったな、とちょっと思ったり。
最後が、蛇足といえば蛇足?
んで。
対して、喜美子と耕二。
いや、もう。
潤くんっ!!って思ったんですけど。
しょっぱなの駐車場の警備員として登場するシーンから、ざっつ☆マツモト!みたいなね。
すげかった。
コスプレかよ!!と心の中でつっこんだのはともかくとしても。
なにより、喜美子の圧倒的な鬱陶しさ!!(爆)
これでもか!!とキレてのめりこんでいく主婦が、めさめさハマってました。
透と詩史に比べたら、こっちはもう、生活感ありまくりで。
なにより、喜美子が普通の主婦だから。
ひとりぼっちではけ口なくて、ヒステリックな狂った女だから。
すんげーの。
耕二を蹴るしはたくし、掴みかかって叫んで泣いて喚いて、キスして誘って。
エネルギーが半端なかった。
それでも、一瞬、そんな喜美子を可愛いと思ってしまうオイラがいたりしてね。
圧倒されました。ハイ。
ただのヒステリックなおばさんで終わらないからね。
どこか耕二が惹かれてしまう瞬間を感じる気もしたり、しなかったり。
透に比べれば、まだまだ子供のような印象を耕二には受けたですよ。
火遊び加減がわかんなくて、火傷しちゃうみたいなね。
でも、それがまた潤くんには合ってたように思う。
あと平山あやは、すごかった。
エプロンのまま耕二のバイト先に来た喜美子との対峙が素晴らしかったっす。
はい。
いや、そうよ。
おされなクラブにエプロンのまま怒鳴り込んできた喜美子の迫力ったらなかった!
あんまりの雰囲気の違いが、より喜美子の狂気を醸し出してるように感じたわ。
静かな透の恋愛とは全く違う、炎がたぎるような耕二の恋愛なのだけれど。
いや、もうね。
耕二、地獄落ちちゃえ、とか一瞬思ってしまうあたりがね(w
バラを持って登場したときは、いやー!!潤様〜!!とか思いましたけど。
「あの人は悪魔だ」ってナレーションには、「いや、お前が悪魔だ」とか思いましたけど(w
うん、おもしろかったですよ。
イヤらしさとか、艶っぽさってのは、そんなになくて。
ほら、綺麗なヌード写真集ってそんなんないじゃないですか。
性欲を掻き立てられる、みたいな感情はさ。
って、知らないですけど。
キスもしてるし抱き合っても居るし、セミヌードもあるんですけどね。
やっぱりこれは、綺麗な映像と音楽にただ浸るような映画だと思う。
だって、やっぱり有り得ないもん(w
あんなセレブな生活、ありえなーい!
とりあえず、ホントに乱暴で情熱的でバカな耕二は潤くんにハマってた。
むしろ潤くんだ、と思ったです。
それがいいんかどーかは知らないですけどね?
そういえば、耕二と透のバスケシーンは何処へ・・・?(w
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