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図書館×戦争×ラブ

図書館戦争

図書館の自由に関する宣言って知ってますか?

図書館の役割等を重んじて、1954年に採択されたものです。
(短大時代に習ったのですが、すっかり記憶の彼方に・・・涙)

図書館の役割を。

図書館は、基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、資料と施設を提供することをもっとも重要な任務とする。


とし。

第1 図書館は資料収集の自由を有する
第2 図書館は資料提供の自由を有する
第3 図書館は利用者の秘密を守る
第4 図書館はすべての検閲に反対する


以上のことによって、図書館としての存在を確立させているわけです。

んで。

図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る。


そう高らかに宣言された宣言文。

さて。

もし、「メディア良化法」という公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律が生まれたら?

表現を取り締まる――つまり、個々の表現の自由は奪われ、どんな表現にも検閲が入るようになる。そんなうやむやなうちに可決され、法律として成立してしまった世界が、この話の舞台です。

メディア良化法による規制を免れるため、メディア良化法と時を同じくして、自由に関する宣言の各項目をそのまま法律として成立させた図書館と、メディア法をたてに図書館から、メディア法に反する資料を排斥しようとする役人との「戦争」の話です。

ついでに。
作者は電撃大賞の大賞を受賞した作家です。
単行本ですが、ノリはまさしくラノベです。

んでも、今のラノベには、上質なエンターテイメントが詰まってるとオイラは考えています。

まあ、オイラが子どもだからかもしれませんが。
電撃大賞とスニーカー大賞の「大賞」受賞作家に、ハズレはない。と、オイラは勝手におもっちょります。

真のエンターテイメント性と確かな筆力、豊かな語彙力。
機知にとんだ軽妙なリズムとおもしろさ。
生半可な筆力で受賞できるほど、これらの賞は取れないです。
これはもう、断言です。

*

って、話が逸れました。

そんなわけで。

まずは一読をオススメするわけで。
普通にラノベ好きな方も。
図書館が好きな方も。
本が好きな方も。
きっと読んで後悔しないよ?

極端で突拍子もない話だけど。
図書館VS検閲という枠組みの中で。
テーマとして挙げられる事柄が、何気に社会的要素もはらんでたりするわけで。
登場するキャラクターひとりひとりが、実に魅力的なのも併せて、楽しいひと時が過ごせました。

読み終わって今は、単純にこんな世界にならないことを祈るばかりです。

さて、ネタバレ。
昭和の終わりに成立したメディア良化法。
それから、30年。
元号は「生化」。

図書館は、図書館を護るため、独自の軍組織を持つようになっていた。

この設定からして、ぶっ飛んでる!!

と、思うものの。

しっかりベースにあるのは、図書館の歴史。

日本での地方都市の公共図書館成立に欠かせない中小レポート
このレポートを元に初めて中小都市に誕生した公共図書館、日野図書館

この図書館が、メディア法によって最初の大きな犠牲を受けます。
身元不明の団体により、突如襲撃され、不正な手段により多くの資料が焼かれることとなり、多くの図書館員の犠牲も生みました。
そして警察に訴えるも、諸般の都合により守ってくれることはなく。
自分たちで自衛するしかない!と、図書館員は立ち上がり、独自の軍備を持つこととなりました。

そして、主人公の郁。

彼女は、スポーツも読書も好きで、一本気な女の子です。(子、という年じゃないがw)
そんな彼女が、高校時代に出会った図書士の「王子様」。
彼を目指すべく、危険な図書警備隊に志願する、という話で。

単純でバカで短気な郁と、彼女を囲むキャラクターそれぞれが、ホントに活き活きとしていて。
また絶対に、主人公を甘やかしたりしすぎないんだ、コレが!
そんで、なんか手が痺れるっちゅーか、痒くなるよなじれったいラブがまたたまらんのちゃ(>_<)!

きゅんきゅん言いながらも。

例えば。

キチンと読めば差別用語として使われてもないのに、「差別用語」として発禁図書となる資料の存在や。
PTAに軽視されるライトノベルの存在。
読ませたい本と読みたい本。
学校図書と公共図書館の違い。
そして、学校図書のあり方。
プライバシーの守り方。

社会派でもなんでもない、ただの小説なので詳しくなにかを論じたてるということはないけれど。
現実にも問題となったことが、ちょこちょこと書かれていて。
ちょこっと図書館について勉強したことがあるオイラでも、ああ!判るわかる!!と思うことも多々あったり(笑)

図書館とプライバシーに関しては、図書館史における最大の汚点として。
サリン事件の容疑者の貸出履歴を国立国会図書館が提出した、という点に触れており。
そんなことが2度とあってはいけない、と、犯罪者の貸出履歴の提出を突っぱねる姿やら。
世論の声に揺れる館員の姿やらも描かれていて。

でも、いくら言われようとも、個人のプライバシーを守る義務が図書館にはあり。
それが犯罪者であろうとも、犯してはならない領域であること。
個々人の思想を守るためにも、決してやってはいけないことだったというようなことも書いてあって。

個人的に、とても懐かしくなりました(笑)

そんで、大分忘れちゃってるやなーと、自分でも思ったり(^^;

改めて、図書館のおもしろさを再認識したりもしたわけで。
ついでに、酷い扱いを受ける本の描写を読むと、オイラまで哀しくなっちゃうよ・・・。

「本を焼く国はいずれ人を焼く」

有名なハイネの言葉です。
文中にも登場します。

焚書という「目指す思想に合わない書物を焼き払う」という事件があり、そのときに読まれた詩・・・なのかな?

いや、正直、ハイネって知らなかったんですけど(名前は調べた)。
作中でこの文を読んだときに、ナチスドイツでヒトラーが行った思想弾圧を思い出していました。
ナチスドイツでも多くの書物が焼かれました。
そう、いずれ「人を焼く」んです・・・。

決して正しいものばかりではないけれど。
全ての重要な資料となりえる多くの書物。

それらは何らかの恣意によって、削除されるべきものではない。

(確か、国立国会図書館(日本中で発行された資料を全て収集・保管していくのが目的)では、インターネットの普及によって、Web上の資料も集めようかどうしようか、みたいなことになってるって話も、随分昔に聞いたような気がするんだけど、気のせいかなw)
(気のせいかも)

そんなわけで。

図書館史という目線が読んでも、ちょっとおもしろかったのでしたー。
キャラクターも抜群よ。キラーン。

にのちやってくれないかなー。
堂上さん、背がちっこいから、全然大丈夫だよ!(何が)
* ワタクシゴト(本) * 01:51 * comments(0) * trackbacks(0) ▲page-top

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